Dockerの代表的なコマンド

dockerの入門であり、極めて代表的なコマンドとオプションを下表にまとめました。

コマンド	オプション	説明
docker [image] pull イメージ名[:タグ]		レジストリ（通常Docker Hub）からイメージをダウンロードする。 docker pull nginx
docker [image] ls docker images		保有しているイメージを一覧表示する。
docker rmi イメージ名[:タグ] docker image rm イメージ名[:タグ]		イメージを削除する。 docker rmi hello-world
docker [image] build option Dockerfileのパス		Dockerfileからイメージを構築する。
	-t イメージ名[:タグ]	構築するイメージ名とタグを指定する。 docker build -t myimg .
docker [image] save option イメージ名[:タグ]		イメージをファイル（tar形式）に書き出す。
	-o 出力ファイル	イメージを出力するファイル名を指定する。 出力ファイルを指定しない場合は標準出力に書き出す（この場合は通常リダイレクトでファイルに保存する）。 docker save -o myimgv2.tar myimg:2 docker save myimg:2 > myimgv2.tar
docker [image] load option		イメージをファイル（tar形式）から読み込む。
	-i 入力ファイル	入力するイメージファイルを指定する。 入力ファイルを指定しない場合は標準入力から読み込む。 docker load < myimgv2.tar
docker [container] run option イメージ名[:タグ]		イメージからコンテナを作成し開始する。 イメージが未取得の場合は最初にimage pullが自動的に実行される。
	-d	起動後にバックグラウンド実行する（detach）。
	--name コンテナ名	任意のコンテナ名を与える。省略すると自動で適当な名前がつけられる。
	-t	TTY端末を割り当てる。
	-i	コンテナの標準入力に接続する。コンテナ内でキーボードが使えるようになる。 コンテナにログインしてシェルを使う場合は、-tと-i（-ti）オプションを同時に指定する。 docker run -ti --name ubn utuntu これと同じことをcreateとstartで行うならば次のようになる。 docker create -ti --name ubn utuntu docker start -ai ubn
	-p ホスト側ポート:コンテナ内ポート	コンテナのポート番号をホスト側のポートへ公開する。
	-v ホスト側ディレクトリ:コンテナ内ディレクトリ	ホスト側のディレクトリをコンテナ内にマウントする。 docker run -p 8080:80 -v ~/html:/var/www/html php
	-e 環境変数=値	コンテナへ環境変数を設定して渡す。 docker run -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=mypass --name db mysql
	--net ネットワーク	ネットワークに接続する。 docker run --net mynet -p 8080:80 php:7.4-apache
docker [container] create option イメージ名[:タグ]		イメージからコンテナを生成し、停止状態にする。 docker runとは異なり、未入手イメージのpull操作は行わない。
	--name コンテナ名	runコマンドと同じ。
	-t	〃
	-i	〃
	-p ホスト側ポート:コンテナ内ポート	〃
	-v ホスト側ディレクトリ:コンテナ内ディレクトリ	〃
	-e 環境変数=値	〃
	--net ネットワーク	〃
docker [container] start option コンテナ		停止中コンテナを開始（起動）する。
	-i	コンテナの標準入力に接続する。コンテナ内でキーボード操作ができる。
	-a	コンテナの標準入出力・標準エラー出力に接続する（attach）。-iオプションを指定する場合で、特にコンテナのシェルを操作する場合などは、一般に-aオプションも同時に指定する。docker runでは暗黙にstartの-aオプション相当が指定されている。 docker start -ai ubn docker start -a hello docker start apache
docker [container] stop コンテナ		コンテナを停止する。 停止中は停止前の状態を保持する。
docker [container] rm コンテナ		停止状態のコンテナを削除する。 削除したコンテナは復元できない。
docker ps optiondocker container ls option		コンテナを一覧表示する。
	-a	停止状態のコンテナを含める。デフォルトは起動中コンテナのみを表示する。
docker [container] cp コピー元パス コピー先パス		コンテナとホスト間でファイルをコピーする。 コピー方向はコンテナとホストのどちらでもよい。ただしコンテナ側のパスは「コンテナ:パス」のように指定する。 docker cp ubn:/etc/ld.so.conf ld.so.conf
docker [container] commit コンテナ イメージ名[:タグ]		コンテナの状態をイメージにエクスポートする。 イメージ書き出し中はコンテナのプロセスは停止するが、なるべく停止状態にしてからの方が安全である。 docker commit cdev cdevimg:1
docker network create ネットワーク名		ネットワークを作成する。 デフォルトでブリッジネットワークを作成する。ネットワークインタフェースが新たに追加され、ifconfigコマンドで確認できる。 docker network create brnet 初期状態で、コンテナがデフォルトで接続するブリッジネットワーク「bridge」が自動生成され、docker0というインタフェースが作られる。
docker network rm ネットワーク		ネットワークを削除する。
docker network ls		ネットワークを一覧表示する。
docker version		バージョン情報を表示する。

2017年のバージョン1.13からコマンド体系が整理され、docker image、docker containerの「container」「image」を付けて操作対象を指定するようになりました。ただし、それ以前のコマンド方式は現時点ではまだ使うことができます。上の表の[container]、[image]の[]は省略できるという意味です。

docker containerやnetworkでは、コンテナやネットワークのパラメータは、通常は名前で指定しますが、各リスト表示で確認できるIDでも指定できます。